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私の職種をご存じな方なら、「えー、何やってるの?」「必要なの?」と思われてしまうと思います。
Contents
SEOマーケティングアドバイザーを取得した経緯
2013年上旬、某資格を取得せよ、との会社命令が流ました。
取得しても全く無駄…という名称の資格ではなかったのですが(あくまでも名称的に)、あまり興味も持てず、であるならば自分の業務に直結している方がいいなぁと取締役に直談判し、SEO関連の資格を何かと探しました。
SEOマーケティングアドバイザーってどんな資格なの?
SEOマーケティングアドバイザー資格試験は、日本デザインプランナー協会が実施しています。
SEOに対しての深い理解、またWEBマーケティングに対して一定以上の知識を持ち、SEO及びWEBマーケティングのアドバイザーとしてプロフェッショナルな視点を持つ人へ認定される資格です。
資格取得後は、自宅やカルチャースクールなどで講師活動ができます
となっています。
これだけ聞くと、「資格を取ると講師になれるんだ!」「しかも自宅で?!」と思われる方もいると思いますが、世の中そう単純ではありません。現在、日本中に流れる資格講座などのCMを見るにつけ思うのですが、そう簡単に収入を得る方法が手に入るわけではありませんし、資格を取ったからとすぐにリターンがあるわけでもありません。
Webデザイナーという職種が流行り始めた頃から思っていたのですが、資格取得に関する学校・サービスの罪と言うべきか、「Webデザイナーってなんとなくかっこいい。学校に行ったらなれるのね!」「資格を取ってもう少し収入をアップさせよう!」という安易な考えから、地道に続けるべき仕事を若者に手放させているのではないだろうか…と。今もありますよね、「3か月でWebデザイナー」みたいな。少なくとも私は3カ月学校に通っただけの人は、よほどセンスがないとモノにならないし、年齢によっては書類審査を通るのも難しいと思います。
どのぐらいの受検者と合格率がいるの?
そういった資格のすべてが「意味のないもの」というわけではありません。国家資格はもちろんこれには当てはまりませんし、持っていて役に立つ資格もあるでしょう。Webデザインやディレクションをやっているからこそ、取得して役に立つものもあります。
資格取得に動く前に目安になるのは、受験者数と合格者数です。(『国家資格』は別格としてここでは除外します)受験者数が少なければ認知されていない可能性もありますし、合格者がそこそこいても合格率が高いのでは、「もっているだけ」になる可能性は高いです。
SEOマーケティングアドバイザーに関しては、ネット上、色々と調べたのですが、日本デザインプランナー協会のサイトにすら掲載されていません。
SEOマーケティングアドバイザーの受験費用は?
受験料は10,000円(税込:2014年2月現在)です。試験の頻度は2カ月に一度、結構いつでも受けられそうな上、1回きりで合格してしまえばお金もさほどかからない資格と言えましょう。
SEOマーケティングアドバイザーの試験
SEOマーケティングアドバイザーの試験は申し込むと着払い(10,000円)で試験用紙が届き、試験期間中に解答し答案を送り返します。会場に赴く必要も、ネットでの試験で時間に縛られるものでもありません。
もちろん、自宅でも試験時間は決まっていますし、調べたりすることは禁止されています。20問に答え、7割正解していれば合格です。
この試験、すごく簡単というものでも、実はありません。どんな問題が出るのか、SEOの基本的なものだろう…と思っていたら、「こんな問題、どこかに答えがあるんだろうか?!」と思うような意味不…いえ、答えが全く浮かばないものもありました。8割近くはSEOやSEMの基本的な知識を問うものですので、日常的にSEOに接し、勉強している方であれば問題なく合格できるレベルです。
心残り(?)なのは、その「こんな問題」の答えは何だったのかがわからないことです。(終わってからネットで調べましたがわかりませんでした…)
資格ビジネス?資格取得者のその後は?
試験を受けてみて思ったのは「資格試験て、手間がかからないのに実入りがよさそうだなぁ」ということでした。
もちろん、訝しく思って受けない人も多いと思うので、受験者数が少ないという点ではもうかるものではありませんが、10,000円の受講料から、必要な経費&人件費(試験用紙などのコピーと送付、採点と合否の通知など)を引いても儲けのほうが多いでしょう。因みに、「合格証」は別料金で希望者のみに発行しています。
資格試験の他に、「SEOマーケティングアドバイザー」の資格を取得するための講座や、その後の独立開業支援をセットにしたようなものもあり、中には10万円以上かかるものもあります。
講座を受講し資格を取得をすると、同じく「SEOマーケティングアドバイザー」の講座で教鞭をとる権利や、関連したサービスを販売する権利を有することができるなど、なんとなく堂々巡りで冷静に考えれば収入に結び付くのは難しそうな「独立開業」の支援になります。
「資格ビジネス」だなぁと思うのは、資格に関する説明のサイトやブログが、前述の代理店のようなところがほとんどであり(Googleの検索結果2ページ目まで)、そしてそのいずれのサイトにも、同じような説明が繰り返されるだけで、どうにも現実的に使える資格のような気がしないのです。
取得する意義
調べているうちに、合格しても意味のないものではないかと言う気はしていました。しかし「何も知らない人からしたら、『へぇ、そうんなの持っているんだ、すごいね』ということになり、専門性に箔がつく」と言われ、では運だめし代わりに受けようか、という気になったのです。
どんな資格であれ、その人の状況によっては利用価値がある可能性もあります。
ただ、Web関連の専門職の採用面接を担当している立場で言うならば、資格よりも理解していること、できること、経験していることが大事。少なくとも、私は履歴書に「SEOマーケティングアドバイザー」や色彩検定の2級以下やMOSが並んでいても、「へ~、手間かけてるね」ぐらいにしか思わないでしょう。