BtoBのマーケティングセミナーで一人の登壇者が「参考までに」と紹介した書籍。途端に購入ボタンを押していました。

一瞬で購買行動に結び付けた紹介者の優れた言葉は忘れてしまいましたが、この書籍を読み、今までもやっと放置していたことが突如(私の頭の中で)カタチになり始めました。

そうだ、人を増やして教育して、マーケティング部を作ろう!

自社の課題はマーケティングの捉え方と人材の不足

なぜ「マーケティングの仕事と年収のリアル」が私の意識を変えたのか?まずは、身の回りのマーケティングからお話ししたいと思います。

私が所属するIT企業は従業員数が200人程度で、半数がエンジニア、自社サービスと受託開発の2つを軸としています。経営本部の中に「マーケティングチーム」(以下マーケT.)があり、実質2名の弱小部署です。

1つの事業部にはマーケティング担当が居り(とは言っても、マーケティングでの就業経験が無く、かつそのほかの業務もあるため多忙)、マーケT.は「声をかけられたらサポート」をしています。もう1つの事業部にはマーケティング担当がいないため積極的に関わっており、自社サービスの広告やリード施策などのデジタルマーケティングのほかに、受託でもマーケ要素がある場合は参加します。もともとの私の専門であるSEO(検索エンジン最適化)やUX(ユーザーエクスペリエンス)、IA(情報設計)、UI(ユーザーインターフェース)設計・デザインなどにも関われます。

しかし、何れの場合も事業部が「工数が無ない」と言えば待つしかなく、データ取得のため少しでも急いで欲しいことであっても、事業部の中で優先順位が低いと判断されたら何度も何度も依頼しなければなりません。

事業部の意思が優先されるのは事業部制度である限り仕方がないのですが(多分)、それでも少しでもやりやすく、会社の利益になるようにと折りに触れ上司や社長に意見をしてきたのですが、なかなか良い方向に進みません。

  • 2名のマーケT.ではできる事が限られてしまう(そもそもマーケティングってどこからどこまでか)
  • 2名のマーケT.では経験が足りない分野もある(マーケT.のスキルの課題)
  • 事業部内のマーケティング担当の知識が低い(場合によっては外注に誤魔化されている)
  • 事業部内のマーケティングに関する意識が低い(個人個人がタスクに追われていて、それどころではない?)

どちらの事業部にも関わろうと、ぐいぐい近寄っては行くのですが「自分たちでマーケティングをすると決めた!」事業部は頑なです(そうしないと、自分たちの評価が下がるから)。マーケT.にもっと発言権があれば良いのか?経営部ではなく社長直下の部門にしてもらったらどうか?なども考えました(いい歳してグダグダ感、他力本願感満載です)。

大きくは「マーケT.の人数を増やして、社内のマーケティング体制を1つにする」か、「マーケT.を解散して事業部ごとに振り分ける」の2つの方策が考えられますが、「マーケT.を将来的にどうしたい」といった計画もビジョンすらも上層部には無いと聞いて、さらにモチベーションの下がる日々でありました。

自分はターゲットの年齢ではないが。読んでみて思った事

「マーケティングの仕事と年収のリアル」は、なぜ同じ「マーケティング職」であっても年収にこんなに差があるのか?を起点として、

  • マーケティングの仕事=キャリアの成長ステージを遠くまで俯瞰し、成長プランを考える視点
  • 自分の特性に合った成長機会と、年収を高めるのに最適な環境を選ぶ判断材料

引用元:「マーケティングの仕事と年収のリアル」山口義宏 著

を伝えようとしています。

最初の数ページを読んで思ったことは、「これからマーケターを目指す20代が読むと良いな」でした。自分はすでに社会人としてはベテラン(マーケターとしての経歴はわずか3年弱のUX・IAコンサルタントですが)なので「何かヒントになれば」と読み進めていきました。「もしかして、マーケティング人材を育てる方向にシフトしたほうが良いのかな」と思うようになったところへ…。

マーケティング職を採用・育成し、マネジメントする企業経営層にも役立つ内容を裏テーマとして意識しています。
引用元:「マーケティングの仕事と年収のリアル」山口義宏 著

おっと、やられた!すっかり網の中だったのです(笑)。この段階で既に、上司に頼ってちまちま課題を潰していくより「引っ張り混んで、教育して、マーケティング部を立ち上げるぐらい考えた方が良いのでは!」と考えるようになりました。

今後の目標「マーケティング部を立ち上げる」

まだ「マーケティングの仕事と年収のリアル」を4分の1も読んでいないのに、モチベーション下がり切ったマーケターをここまで動かすのはすごくないですか?(笑)

まずは、自分の頭の中の課題を整理して一つ一つ説得材料(部を作るには周りを巻き込んで、説明して、上層部に了解を求めなければいけない)を吟味していきたいと思います。

  • そもそもマーケティングとは何なのか(ここからか、とは思いますが)
  • マーケティング担当者が独立していることの意義
  • 自分たちができることと、できるようになるべきこと
  • どのような体制が、会社のためになるのか

熱しやすくて冷めやすい40代がどこまで行けるか?!現時点では、読了していないのでどこでどのように気持ちが変わるかは分かりませんが、ひとまず進んで行きましょう!

マーケティングの仕事と年収のリアル」山口義宏 著